2009/05/25
仏とは(2)
(前回の続きです)
http://www.shinrankai.net/2009/05/hotoketoh.htm
仏とは、最高のさとりのことだとお話していました。
では何をさとるのかといえば、大宇宙の真理です。
真理といいましても、1+1=2といった数学的真理、
水は高きより低きに流れる科学的真理などありますが、
ここでいう真理とは、すべての人が本当の幸福になれる真理のことです。
「人生は苦なり」と言われますように、科学や医学は随分進歩いたしましたが、
人間の苦しみ悩みは少しも減ってはいません。
昔の電話は一家に一台、外出したら不便でした。今は一人一台、携帯電話を
持ち歩いています。
いつでもどこでも連絡できて便利になったと思う反面、ご承知のように、
携帯が新たな犯罪やいじめの温床にもなって規制や対策が迫られています。
子供が事件に巻き込まれはしないかと心配な親も多いでしょう。
「有れば有ることで苦しみ、無ければ無いことに苦しむ」
と仏教では説かれます。
金や物の有無に関係なく皆、苦しんでいるということです。
その解決の糸口さえ見つからぬまま、最もイヤな死へと向かっているのが、
すべての人ではないでしょうか。
そんなすべての人が、本当の幸福になれる道をさとられた方が、
仏さまなのです。
さとりを開くことを山登りに例えますと、一合目よりも二合目、
二合目よりも三合目と、登れば登るほど、見える景色は広がっていきます。
そして最後、頂上まで登り詰めた時、辺り一面を見渡すことができるよう
になるように、最高無上のさとりである仏覚まで到達した方だけが、
大宇宙の真理すべてを体得することができるのです。
この仏覚を開かれた方を、仏といわれるのであって、死人を仏というのは
大違いであると、お分かりでしょう。
今日まで、仏のさとりを開かれた方は、この地球上では、お釈迦さまただ
お一人です。
これを、
「釈迦の前に仏なし、
釈迦の後に仏なし」
といわれます。
約二千六百年前、インドに現れられたお釈迦さまが、三十五歳十二月八日に
仏のさとりを開かれてから、八十歳二月十五日にお亡くなりになるまでの
四十五年間、仏として説いていかれたみ教えを、今日、仏教といわれるのです。
その仏教の真髄を明らかにされた方が、浄土真宗の祖師・親鸞聖人です。
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