2009/03/30
【音響】平面スピーカーでスッキリ聞こえるよ!(その2)
法子「皆さん、お元気でしたか? 親鸞会ネット案内役の法子です。前回から、親鸞会館2000畳の大講堂の音響について話をしています」
朋美「えーと、『平面スピーカー』の話でしたね」
法子「ええ、そうよ。そのスピーカーの話の前に、『音の伝わり方』について少し勉強してみましょうか」
朋美「音って、空気が振動することで伝わるのよね」
法子「そうね。例えば、シンバルを打つと、バ〜ンという音がするでしょ。それは、まずシンバルそのものが震える。これが空気に伝わり、波となって振動する。その空気の波が、耳まで届くと、耳の奥にある鼓膜を震わせるの。鼓膜の震えが脳に届いて、『聞こえた』と感じる。『音が伝わる』とは、そういうことなのよね」
朋美「それそれ、理科で習ったわ」
法子「スピーカーには、音の信号に応じて動く振動板があるの。この振動が空気を経て、耳に伝わり、音が聞こえる、というわけね」
朋美「なるほど」
法子「普通のスピーカーは、音が弧を描いて広がるため、空気の振動が弱まりやすいの。だから、スピーカーから遠くなるほど、音量が小さくなり、聞こえなくなってしまう」
朋美「普通、スピーカーといえば、みんなそんなものよね」
法子「そこで開発されたのが、平面スピーカーなのよ」
朋美「商品化されたのは、わりと最近でしょ?」
法子「そう。ちょうど、大講堂の設計が検討されていた時は、平面スピーカーが誕生して間もないころだったの。だから、平面スピーカーの導入を心配する声もあったわ。
でも、平面スピーカーの音響試験が、大講堂とよく似た広さのアクトシティ浜松(静岡県)で行われた時、立ち会った関係者はビックリしたの。
『スピーカーから離れても、ほとんど音量が変わらず鮮明に聞こえる。こんな感覚は初めてだ』って言っていたそうよ。
実力はピカイチだったのよねぇ!」
朋美「ふーん。技術の進歩はすごいのね」
法子「そうよ。近くでも遠くでも変わらず、聞きやすいの。100メートル離れても、ハッキリ聞こえるんだから」
朋美「そんなに遠くでも、聞こえるの?」
法子「平面スピーカーは、振動が真っすぐに伝わり拡散しないので、振動がほとんど弱まらないの。
だから、スピーカーから離れても、音量がほとんど変わらないのよ」
朋美「なぜ真っすぐに、振動が進むのかしら」
法子「平面スピーカーは、広い面を振動させて、音の波が平面となって伝わるので、真っすぐに音が進むらしいの。
でも、これを理解するには、ちょっと物理の勉強が必要ね」
朋美「あー、私、物理は遠慮しておくわ。苦手なの」
法子「うふふっ。でも、平面スピーカーの特長はもっと知ってほしいから、次回も説明するわね」
(つづく)
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