2009/02/18
2600年前も、現在も変わらない人間の姿
２月１１日の建国記念日に、富山県射水市の支部主催のビデオ講演会が、親鸞会館で開かれました。
上映されたのは、平成１２年の春、韓国で行われた高森顕徹先生の講演。
お釈迦さまの時代に起きた「王舎城の悲劇」といわれる事件を通して、私たちの本当の姿を明らかにされたご説法です。
２６００年前、インドで最強を誇ったマガダ国の王舎城に住むビンバシャラ王と妃のイダイケ夫人が、子供欲しさから占いに迷い、大変な過ちを犯す。
そこから悲劇は始まります。
それがお釈迦さまの妙手によってハッピーエンドに転回される物語です。
この悲劇の登場人物が繰り広げるドラマから、今日でも変わらぬ人間の真実の姿が分かります。
この日、ビデオ講演会でお聞きしたことを、みんなで語り合っていました。
ある人はこう述べています。
「自分の犯した罪に苦しむイダイケが、その苦しみを夫（ビンバシャラ王）に訴えますが、どのように言っても理解してもらえない場面がありました。仏教で、
『独生独死、独去独来』
と教えられているように、だれもが孤独地獄で苦しんでいる。
夫婦、恋人や親兄弟でも、お互いをすべて理解し合うのは不可能なのだ、と教えていただきました。
だれでも各人の作り出した世界に、たった一人で生きていて、他の人の世界をうかがい知ることができない。
それが人の姿だと聞き、少なからずショックを受けました。
しかし、本師本仏の阿弥陀仏だけが、私のすべてを理解し受け入れ、救ってくださるんだと知らされました」
ご説法は、私たちの心の深いところまで照らしてくださいます。
終了後はお互い、知らされたことを心行くまで語り合うことができます。
ところで、この「王舎城の悲劇」はアニメ作品となっており、親鸞会館では、毎月１回、そのアニメの内容を、高森先生が解説される行事が設けられています。
（N）
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