2009/06/24

怖いのは新型インフルエンザ? 〜その根底にあるもの〜

shinrankainet01 怖いのは新型インフルエンザ? 〜その根底にあるもの〜
「最近、テレビをつけると、新型インフルエンザのニュースばっかりだよ」

「渡航歴のない高校生が新型に感染していることが分かってからは特にね」

「免疫がないのは怖いね。20世紀初めに、『スペインかぜ』が流行したのも、みんな免疫がなかったからだろ」

「インフルエンザのパンデミック(世界的流行)ね」

「記録にある限りでは、人類が遭遇した最初のインフルエンザの大流行らしい。感染者6億人、死者は4000万人ともいわれているから、当時の世界人口18億人の約3割が感染していたことになる

「免疫がないことからすると、今回の新型インフルエンザも同じよね。だから世界中が緊張状態になったんだけど、いろいろ調べるうちに、今のところ、毒性はそれほど強くないって分かってきたようね」

「10日間くらい寝ていれば、治る場合が多いみたいだな。対策も少し緩やかになったんじゃないか?」

「そうよね。ということは、新型インフルエンザが怖いんじゃないってことよね」

「え?どういうこと?」

「寝ていて治るなら、極端な話、風邪と同じじゃない」

「そうだね」

怖いのは、『新型インフルエンザ』ではなくて『死』なのよ

「そうか……確かに言われてみれば」

「死ぬことほど、イヤなことってないわ」

「イヤなことなら、ほかにもあるよ。地球温暖化とかテロとか、ガンになるとか……」

「それも同じことでしょ」

「え?」

「地球温暖化がイヤだ。テロが怖い。ガンにはなりたくない、というのも、結局、死が怖いということだから」

「……なるほど」

根底にあるもの

「『死』という核心に触れるのは、あまりに恐ろしいので、それに衣を着せ、和らげたものと対面しようとしているんじゃないかしら」

「そうだね。でもどんなに死を考えないように、明るく生きようと思っても必ずやってくるもんな。自分の死は」

「完全に目を背けることなんて、できないでしょ」

shinrankainet02 怖いのは新型インフルエンザ? 〜その根底にあるもの〜「自分の死と、一人で対面する時が必ず来るのか……」

その死の影に驚かれ、9歳で仏門に入られたのが浄土真宗の祖師・親鸞聖人なのよ

「親鸞聖人が仏法を求められた出発点は、そういうことだったんだね。とすると、聖人だけの問題じゃないな。死ぬのは、すべての人の100パーセントの未来。死なない人は一人もないんだから」

「死んだらどうなるのか、未知の後生に入っていく不安の解決を求められたのよね」

「僕たちも必ず死んでいかねばならない。それは今晩かもしれない。だけど行く先がハッキリしていないとすれば、すごく不安だね」

「100パーセントの未来が真っ暗だったら、今も暗くならざるをえないわ。未来と現在は切り離せないもの」

「え?未来と現在は切り離せない?」

「だって1週間後に大手術を受けることになったら、今から心が暗くなるでしょ。確実な未来、後生が真っ暗がりな状態で、心からの安心も満足も得られるはずがない」

その後生暗い心を、仏教で無明の闇というんだね

「その無明の闇こそが、苦悩の根元だと親鸞聖人は教えられているの」

「親鸞聖人が、その解決をされたのは29歳の時だった。法然上人から、阿弥陀如来の本願を聞かれて、後生明るい心に救い摂られたんだね」

解決の道 明らかに

「そして聖人は、苦しみの根元である無明の闇を破ってくださる弥陀の本願を、90歳でお亡くなりになるまで叫び続けていかれたのね」

「いろんなご苦労されたんだよね」

あまりにも深いことだから、誰もすぐには分からなかったのよ。今で言えば、カルトとかマインドコントロールなんていう非難もあったでしょうね

「そんな誤解や非難と闘いながら、苦しみ悩みの元凶と、それを解決する道を、明らかにしてくださった。その親鸞聖人がお生まれになったことをお祝いして、勤められるご法筵が、降誕会なのか」

「そうね。本当の幸せになるために、親鸞聖人のみ教えを、しっかり聞かせていただきましょう」

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