2009/02/13

法施は生きる力の源

男女ともに世界一の長寿を誇る日本。だが素直に喜んでいる人ばかりではない。
「皆に迷惑かけてまで、なぜ生きねばならないのか」。生きる意味が分からず居場所を失い、寂しさから痴呆が進む高齢者もあるという。
光に向かって進む親鸞学徒は、人生の目的を胸に、心は明るく、いつまでも若々しい。

法施は生きる力の源

しげひろさん一家に仏法を伝えたすみこさん(82)は、親鸞聖人の教えを求めるようになってから、「心身ともに健康になった」と言う。

「20代のころに肺を患って以来、ずっと無理のできない体でした」。
医師からいつも「風邪引くなよ、長生きできんぞ」と言われていた。

新聞折り込みの案内チラシを見て高森顕徹先生のご法話に参詣したのは昭和51年。

「仏法熱心な母が臨終に、『よく分からんことがある。分かる人から仏法聞きたい』と言っていた。こんなことでは寺は頼りにならんと思った。どこかに、いい布教使さんはおられんかと探していた時でした」

平生業成のご説法に、「この世で阿弥陀仏に救われる。これこそ仏法だ。もっと聞きたい」。
以来、富山県内はもちろん、北海道、東京、九州、海外へも参詣した。

聞けば聞くほど感動し、伝えずにおれず、ご法話の案内チラシを配り歩くうちに、体も元気になってきた。
高森顕徹先生のご法話の案内をしてまわった。

「とにかく夢中で歩き、法施しました。風邪も引かなくなりましたよ」。
新潟や和歌山へ、泊まりがけで顕正に出掛けたこともある。
「親鸞聖人から生きる力を頂いた。心にいつも仏法があります」

延命の意味を知って

てるこさん(69)は仏縁を結ぶ前、30年以上、看護師として医療に携わっていた。
「患者さんの命を少しでも延ばしたい。その一心で務めてきました」

しかし延命治療を受ける植物状態の人などに接するたび、「苦しみを延ばしているのでは」と感じていた。

疑問が氷解したのは、病院を退職した平成4年、親鸞聖人の教えを知った時だった。
「患者さんにも知らせたかった……」

その後、町からの依頼でホームヘルパーの職に就く。
今度こそ仏法を伝えたいと思った。
介護する側もされる側も耳を傾ける余裕はなかなかないが、てるこさんはあきらめず、浄土真宗の小冊子を紹介し、親鸞聖人の映画の上映会をした。

親鸞聖人のご一生を知り、喜ぶ人もあった。

光に向かうてるこさんに、同居の長女夫婦は協力的で、居酒屋を経営する義理の息子は、「僕も親鸞聖人の教えを聞かせてほしいな」と最近話してきたという。

「幼いころから仏壇に手を合わせてきた孫たちは、家族思いの子に育ちました」

高校3年生の孫は、この夏、「親の恩」について読書感想文を書いている。
「孫と親鸞会館に参詣するのが夢ですね」とてるこさんは、柔和な表情を一層ほころばせた。

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