2009/02/13

仏法知らされ、家族へ感謝

男女ともに世界一の長寿を誇る日本。だが素直に喜んでいる人ばかりではない。
「皆に迷惑かけてまで、なぜ生きねばならないのか」。生きる意味が分からず居場所を失い、寂しさから痴呆が進む高齢者もあるという。
光に向かって進む親鸞学徒は、人生の目的を胸に、心は明るく、いつまでも若々しい。

仏法知らされ、家族へ感謝

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ことさん(74)のノートを開くと、ご法話の内容がびっしりと書かれている。

「孫の夏枝のノートを写させてもらいました。聴聞のあと、復習できるように」

社会人になったばかりの夏枝さん(22)は、家庭法話を開催している。
「自宅で法話を開いて、祖母や両親、兄弟に仏法を伝えたかったのです」

夏枝さんは4年前、大学に通っていた時に仏縁を結んだ。
「『父母恩重経』を通して両親や祖父母の恩の重さを感じました」。
それまで気に留めていなかった家族の姿が思い出された。

「祖母は早朝から掃除をしたり、母が仕事で遅くなると夕食を作ったりして、4人の孫の面倒を見てくれたんです」。
黙々と玄関を掃き、廊下の雑巾がけをし、台所に立つ、ことさんの姿が浮かんだ時、「仏法を伝えたい」と思った。

以来、夏枝さんはことさんの部屋に、頻繁に顔を出すようになる。
一緒に料理を作ったりもした。時には聴聞のメモを見せながら仏法を伝えていく。

そんなご縁でことさんは、3年前の報恩講に参詣した。
しかしその後、体の不都合もあり、次第に足が遠のいた。

「もう一度祖母に」と思っていた夏枝さんは、家庭法話を思いつく。
平成15年1月、自宅で久しぶりに聴聞したことさんは、「こんないいお話を聞かせてもらえて幸せ」とうれしそうに語った。

「祖母のその笑顔が忘れられない」と、夏枝さんは6月から毎月、支部長を招待して自宅で法話を開いている。

「仏法を聞くまで、同居していても、祖母と何を話してよいか分からなかった。最近、祖母との距離が縮まった気がする」と言う夏枝さんに、「あの子は、明るくて生き生きしてる。よい方向に進んでくれたと安心しています。年寄りを大事にしてくれるしね」と、ことさんも喜ぶ。

正本堂のポスターを見て、
「また親鸞会館に行きたいわね」とことさんは言う。

「正本堂には家族みんなで参詣」が2人の願いである。

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