若き親鸞学徒たち|親鸞会 会員の声

 親鸞会館には多くの若者が参詣しています。
 なぜ彼らは親鸞聖人の教えを聞くようになったのでしょうか?

『日本で出遇った仏法』 

ロシア 学生 ドロニーナ・ライキン(仮名)

ロシア

 ロシアで生まれた私は、 子供のころから家族との関係で苦しんできました。

「なんで私がこんな苦しい目に遭わないといけないんだろう」 と苦しみの波が次から次へとやってくるのに、 悩んでいました。

 そして、 その心を抱えたまま私は大学へ入学しました。 経済学部に入りましたが、 心は満たされず、 どこかに心から満足できるものはないかと探し続けました。 もともと、 言語学に興味があった私は日本語を勉強するようになりました。

 学べば学ぶほど、 「日本に行きたい!」 という気持ちがますます強くなっていきました。

 そして、 ついに日本留学が決まり、 私は信じられないほど、 とっても喜びました。


 ですが、 実際に日本に来てみると言葉の壁や文化の違いのために、 つらいことも多くありました。 最初は相手と言葉が通じず、 理解し合うことがあまりできず苦しみました。 また、 時間に対する感覚や行動様式の違いに、 なかなか、 慣れるのが難しかったのです。 さらには、 友達がほとんどおらず、 寂しく孤独を感じていました。 その時、 実感したのは、 どこへ行っても苦しみの波は絶えず、 色を変え、 形を変えてやってくることでした。


 それから約1カ月後のことでした。 夕日が沈んで周りが暗くなったころ、 1人で歩いていた私は、 「なぜ生きるについて聞いてみませんか」 とある学生に案内されたのです。 ですが、 私は日本に来たばかりで相手の人もよく分からず、 不安を感じたので相手の電話番号だけを教えてもらい、 チラシをもらって帰りました。


 その後、 声をかけてきた学生に電話をしようかどうか迷いました。

 見知らぬ土地で出会った見知らぬ人に電話をするのが怖かったからです。 しかし、 もらったチラシに書いてあった 「食て寝て起きての毎日でいいのか?」 の言葉に心を打たれ、 電話してみました。


 自分の聞きたいという気持ちを伝え、 集合時間と場所を教えてもらいました。

 その時の講演会で、 「親の恩」 について聞かせていただきました。 子供のころから家族との関係に悩んでいた私にとって、 非常に心に響く内容でした。

 そして、 その講演会の後も先生や学生の皆さんのおかげにより、 私は話を聞き続けるようになったのです。 話を聞き続け、 たった1度の人生、 なぜ苦しくとも生きねばならないのかという人生の目的を知らされ、 驚きました。 日本に来て約1年、 まだまだ言葉が分からないところもあります。

 ですが、 水が石に穴を開けるといわれるように、 これからも一歩一歩着実に光に向かって進ませていただきたいと思います。



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