小学校での暴力発生件数(いじめ)が過去最多 「語殺」の怖ろしさ
こんにちは、浄土真宗親鸞会の春風です。
今日は、言葉によるいじめについて、お話ししたいと思います。
小学校での暴力発生(いじめ)件数は過去最多
文部科学省が、昨日(H28.10.27)発表した「児童生徒の問題行動調査結果」では、
小学校での暴力発生件数が過去最多でした。
ニュースではこのように報じられていました。
文部科学省が27日公表した児童生徒の問題行動調査結果では、小学校での暴力発生件数が過去最多だった。小中高全体の発生件数が6年連続、1000人当たりの件数は4年連続でそれぞれ全国ワーストの大阪府は、今年度からスクールソーシャルワーカー(SSW)などを暴力行為の多い50小学校に配置・派遣して支援を強化。文科省も各自治体にSSWなどの活用を促している。
いじめを受けて2014年9月に自殺した仙台市立中学1年の男子生徒=当時(12)=
の父親(49)が27日、文部科学省を訪れ、同省職員にいじめ防止に向けた提言を
手渡した。※ヤフーニュースより
いじめは減るどころか増える一方で、悲しく思います。
先日もこのようなニュースが流れていました。
いじめを受けて2014年9月に自殺した仙台市立中学1年の男子生徒=当時(12)=の父親(49)が27日、文部科学省を訪れ、同省職員にいじめ防止に向けた提言を手渡した。
その後、記者会見した父親は「言葉で人は殺せる。言葉の暴力は絶対にいけないことだ。改めて考えてほしい」と訴えた。
父親によると、男子生徒は他の生徒にからかわれていたことで悩み、自宅の自分の部屋で首をつって死亡した。
同日に文科省が公表した15年度問題行動調査では、いじめの認知件数のうち63.5%をからかいや悪口、脅し文句などが占め、最も多かった。父親は「言葉によって傷つき、心が病んで死ぬ人もいる」と語気を強めた。
※ヤフーニュースより
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161027-00000114-jij-soci
この記事にもありますように、全体の約64%が、言葉によるいじめです。
暴力は、身体で行うだけではないのです。
言葉の暴力を戒めた言葉は多く残されています。
例えば、このようなものです。
『悪口を言われている人、
悪口を聞かされる人ももちろんであるが、
いちばん傷つくのは
非難をあびせている当人である』
(トルストイ)『もし人の悪口を言うならば、
自分に返ってくることを予期せよ』
(プラウタス)『人を批判すると、溜飲がさがるかもしれぬが、
溜飲だけでなく、自分の人格がさがる』
(櫻木健古)『よく調べもせずに、簡単に悪と決めてかかるのは、
傲慢と怠惰のせいである』
(ラ・ロシュフーコー)『指をさして人を非難する前に、
君のその手がよごれていないか
確かめてくれ』
(ボブ・マーリー)
そして、言葉が人を殺すこともあるのです。
言葉による「いじめ」の恐ろしさ 仏教で教える「語殺」と「舌刀」
仏教では、「語殺」(ごさつ)と教えられ、大変恐ろしい罪だと戒められていま
す。
実際、ひどい言葉によって受けた傷は簡単に癒えるものではありません。
「今から12年前
クラスの●●から、
体育館で、
あんなことも、こんなことも言われた。
今でも許せない」
と、口にこそ出さなくても、何かの拍子に思い出され、
胸がむかむかしてくることが、1つや2つあるのではないでしょうか。
言った方は相手がそんなに傷ついているという自覚がなく、
言われた方は死ぬまで忘れられない。
そして悲しいことに、今回のように自殺まで追い込まれてしまうことさえあるの
です。
仏教に『舌刀』(ぜっとう)という言もあります。
舌が刀となり、他人の胸を突きさすのです。
その舌という刀で切り裂かれた心は、殺されてしまいます。
まさに『語殺』。
言葉は心から発せられますから、一番大事なのは、
人の命の尊さが知らされているかどうかでしょう。
人命の尊厳が本当に分かれば、語殺の恐ろしさが知らされることでしょう。
情報提供 浄土真宗親鸞会 春風
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