青年大会|親鸞会 会員の声

科学と仏法

福井昇平(仮名)

 今、大学で化学を専攻し、主に医療系材料の基礎研究をしています。


 親鸞聖人の教えを学ぶ前と後で、科学に対する印象がガラッと変わりました。

「なぜ生きる」の答えを知らされているからこそ、社会生活をより快適にする科学の研究に意味があると感じます。

 しかし科学がいくら発展しても、人間そのものの苦しみは解決できません。

 科学が発展することによって出てきてしまった、今までなかったような恐怖、不安などを考えると、科学の発展イコール人類の幸せにならないことは、皆うすうす感じています。それでもがむしゃらに頑張る。これが多くの科学に携わるものの実態です。


 私の科学者としての親鸞学徒の人生を考えた時、もっと別の手段として科学はあります。 博士課程に進み、海外での学会に出ることもあり、世界中の人と交流してきました。驚くほど、日本の誇る技術は世界にも通用する、特に、化学はトップクラスです。これを通して出会う人が多くあります。

 日本の技術を縁に、1人でも多くの人に真実をお伝えする。出会う人に、「何か深いものがある」と感じさせることのできるような人になりたいと思います。

 また私は、大学に長くいることで、年齢差を越え、国境を越えて、本当にいろんな人と出会ってきました。仏法を伝えすることを通して、長距離移動中の電車の中で、あるいは、バイト先で、いろいろな考えを持った人に出会ってきました。たくさんの素晴らしい出会いがありました。これは、本当に財産です。


「それらの人、1人も忘れないようにしよう」と思い、携帯電話のアドレスには常に名前がいっぱいあります。

 報恩講では、高校時代の親友3人が肩を並べて聞法することができました。

 1人は3年前、「もう仏法なんて絶対聞かない!」と言っていた友人でした。聞きたいという心も無常ですが、聞きたくないという心もまた無常であります。


 1人1人の仏縁の素晴らしさ、有り難さ、本当の仏教を聞かせていただくことがどれだけ難しいことなのか、改めて感じずにおれないご縁でした。


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